漢字の話:「別府」
初めまして、知探会ライターのフックブックローと申します。
これから様々な記事を出していく予定なので、よろしくお願いします。
0.5.前置き
ということで突然ですが、皆さんは「別府」を何と読みますか?
恐らくほとんどの方が「べっぷ」と読むのではないでしょうか。
…その通り、正解です。
しかしこれは「大分県の別府」などを指す場合に限ります。
どういうことかというと、この「別府」の読み、面倒なことに
場所やくっつく文字によって変わります。
一体どういうことなのでしょうか。実例を見ていきましょう。
1.別府駅(福岡県)
ということで大分県から福岡県まで飛んできました。
まずはこの「別府駅」です。普通に読めば当然「べっぷえき」となりますが、
普通じゃないのがこの駅です。
実はここ、「べふえき」と読むのです…。
な~んだそんぐらいかと思った方、甘いです。
まだまだ変化していきます。ということで次行ってみましょう。
2.別府遺跡(大分県)
ということで大分へUターンしてきました。
(実はここ、日本で初めて朝鮮式銅鐸が発掘された場所なのだそう…。)
ということでもう察しが付いたと思いますが…、
この読み、普通じゃないです。この「別府遺跡」
「びゅういせき」と読みます。
…は?と思った方も恐らくいらっしゃると思いますが、
実はまだまだ変化してしまうのです…。
ということで、この別府にさらに足し算をしていきます。
3.「上」+「別府」
さあ、今度は「上別府」です。
こちらは地名ではなく名字として紹介します。
当然こちらの苗字は普通ではなく
かみべっぷ、かみびゅう、かんびゅう、果てはうえんびゅう
などという飛んでもない読みばかりでしたが、
実は、更に凄まじい読みがあるのです…。
その読みを持つ方がこちら
こちらは、アニメ「エア・ギア」の御仏一茶や
「上別府仁資」さんです。
ということで、この方の名前、何と読むと思いますか…?
正解は「びふひとし」でした…。
恐らく上の字の要素が省略され、「びゅう」という読みが訛った結果
このような読みになってしまったと思われます…。
漢字3文字に対して読み2文字という、熟字訓も驚く規格外さです…。
4.終わりに
ということでいかがでしたでしょうか。
考えれば考えるほど別府の謎が深まっていきますね…。
あと、確証が取れなかったためここでは紹介できませんでしたが、
「中別府」で「なかんびょう」、「柳別府」で「やなっびゅ」
なんというのもあるのだそう…。そんなリアル七変化の別府くん。
気になった方は是非調べてみて下さいね!